住宅ローンといっても、金利が3タイプに分かれています。「固定金利型」「変動金利型」「固定期間選択型」とあります。では、それぞれのメリット・デメリットを確認していきましょう。
◎固定金利型
返済期間中の金利が変わらないタイプになります。金利水準が変動しても金利が固定されているので、返済計画が立てやすいですが金利が高めに設定されています。
<<メリット>>
最大のメリットは金利水準が上がっても返済額が固定されているところです。
借り入れた時点で総返済額が確定しているので毎月の返済額が決定しています。
万が一金利が上昇したとしてもリスクに備えることが出来ます。
返済額が一定なので返済計画が立てやすく、毎月の支払いがわかっているので、収支の調整もしやすく予想外の出費を防げるため最長35年ローンでも安心して返済していくことが出来ます。
<<デメリット>>
金利が高めに設定されていることです。金融機関で金利の違いはありますが、変動金利型の2倍以上の金利が設定されていることもあります。
金利が高いと支払額も高くなりますし、借入可能額も少なくなる可能性もあります。
金利が変動することはないので、金利水準が下がった場合の恩恵を受ける事が出来ません。
そのため、低金利が続けば損した気分になるかもしれませんが、金利水準が上昇することも考えられるので、一概に損をしたとは言えません。
また、近年では長期固定金利タイプに、一定期間ごとに金利が下がる「ステップダウン金利」も出来ましたので必要に応じて活用するといいでしょう。
◎変動金利型
返済期間中、一定期間ごとに金利を見直すタイプで金利は低めに設定されています。
年に2回金利が見直され金利水準が下がれば利息の返済額も減り、上がれば利息の返済額も増えますが、金利の見直しで返済額が増えても、返済額の最大25%増を上限としています。
<<メリット>>
もっとも金利が低く設定されているところです。
借入時の金利が安い為、初めの頃は支払額を抑える事は出来ますが、後々金利が上がる可能性がありますので、変動金利型の方が返済額が安くなるということはありません。
金利水準に伴って適用される金利が変動するため、場合によっては支払額が減る可能性はありますが、今後低水準とは限りませんので、一概に変動金利型がいいとは言えませんので注意が必要です。
<<デメリット>>
返済額が減る可能性がある反面、金利水準が上がれば返済額が増える可能性もあります。
支払額が上限以上になった時利息分の支払いが増加して元金が減りにくいということも考えられます。
調整できなかった分は、未払い分として一括で支払わないといけないこともありますが、ここまで金利水準が上がることはほとんどありませんが、可能性はゼロとは言えませんので覚えておきましょう。
また変動するため、返済計画が立てにくくなります。
◎固定期間選択型
2年、3年、5年など一定期間の金利が固定されており、その後改めて固定金利と変動金利が選べるタイプです。
変動金利と固定金利の中間に位置しているので、金利タイプが選べないときの選択肢としてお勧めです。
<<メリット>>
一定期間中は金利が固定されている点です。
契約当初の金利が安いときは選んでおくとメリットがあります。
固定期間が終了する頃に、固定金利か変動金利が選択することが出来ますので、その時にお得になる方を選ぶといいでしょう。
優遇が受けれるタイプもありますので、金融機関で確認するといいでしょう。
<<デメリット>>
将来的に金利が上がる可能性があります。
契約当初で様々な優遇が受けられますが、それ以降は金利がぐっと上がります。
固定期間選択型には125%の上限がないため、金利が上がればその分、支払額も増加してしまいます。
初めの頃はお得なように感じる事も多々ありますが、長い目で見ると損してしまう可能性がありますで、固定期間終了後にどれほど金利が上がるのか、確認しておく必要があります。